会社の経営成績や経理の状況などを明らかにする目的で、決算をするために設けた一定の期間のことを事業年度と呼んでいます(事業年度の最終日のことを決算日と呼んでいます)。
この事業年度は、自由に決めることができます。
「毎年4月1日から翌年3月31日まで」という事業年度、いわゆる決算期が「3月決算(決算月が3月)」の会社は多いですが、「毎年1月1日から12月31日まで」であったり、「毎年2月1日から翌年1月31日まで」とすることも可能です。
定款には、具体的にこのように定めるのですが、2月決算とする場合にはご注意ください。
2月は28日で終わる年と29日まである年がありますから、「毎年3月1日から翌年2月末日まで」と規定します。
事業年度を決めるにあたり、会社の繁忙期にあたる時期を決算期にしないよう注意する必要があります。忙しい時期では決算手続きが間に合わず申告漏れを引き起こす可能性があるからです。(* 法人税等の申告時期は、決算日から2か月以内と決められています。)
また、もし、税理士にまる投げする場合には、税理士の希望を聞いておくことをおススメします。とくに、3月決算の会社が多く、また個人の確定申告の時期にも重なるため、税理士も忙しいでしょうから、その時期をずらしたほうがいいかもしれません。
なお、事業年度を決める1つの方法として多く採用されているのが、「会社の設立月の前月を決算期にする」という方法があります。
具体的には、8月に合同会社を設立する場合には、前月の7月を決算期として、「毎年8月1日から翌年7月31日まで」と決めるのです。これにより、初年度を長く設定することが可能となります。
逆に、設立月に近い月を決算期にしてしまうと、設立してすぐに決算期が到来してしまうので注意が必要です。ちなみに、事業年度は1年を超えることはできません。